大学等廃棄物処理施設協議会報告 排水処理センター 藤原 勇
第16回大学等廃棄物処理施設協議会総会・研修会
日時 平成10年11月12、13日
場所 大阪大学医学部銀杏会館
11月12日
開会の挨拶 大学等廃棄物処理施設協議会会長 高月 紘
総会
平成9年度事業報告、決算報告、監査報告
平成10年度事業計画、予算案審議、次期役員改選
技術賞受賞講演
大学における廃棄試薬の処理
日本電気環境エンジニアリング第一技術サービス部 城 義信
処理困難の前処理への取り組み 浜松医科大学業務部施設課整理係主在 鈴木 一成
筑波大学の廃棄物管理の試み 筑波大学実験環境管理室担当文部技官 長井 文夫
兵庫医科大学廃液処理施設の概要 兵庫医科大学業務部管理課管理係長 宮下維文
研修会
挨 拶 文部省文教施設部指導課防災調整係長 岩阪 豊
挨 拶 大阪大学保全科学研究センター長 菅 健一
特別講演 「ゼロエミッションの潮流のなかでの循環複合体研究」
大阪大学大学院工学研究科 盛岡 通
パネルディスカッション「大学における有害化学物質の安全管理」
「化学物質管理の動向と課題」一PRTRを中心として一
京都大学環境保全センター 高月 紘
「化学物質による健康への影響」 ―毒性と評価― 浜松医科大学医学部 松島 肇
「東京工業大学における特別管理産業廃棄物の管理システム」
東京工業大学炭索循環素循環研究センター 玉浦 裕
「名古屋大学化学物質管理システム」 名古屋大学廃棄物拠理施設 千葉 光一
「エヌケー環境(株)における廃棄物処理」
エヌケー環境株式会ケミカル事業部 堀口 正裕
懇親会 銀杏会館
11月18日
特別講演「下水処理過程における環境ホルモン様物質の挙動とその対応策」
大阪大学大学院工学研究科教授 藤田 正憲
部会報告・時期プロジェクトについて
第4回アジア地域国際シンポジウム報告 東京大学環境安全研究センター 山本 和夫
挨 拶 大学等廃棄物処理施設協議会副会長 玉浦 裕
見学会 大阪大学レーザー核融合研究センター
最近、化学物質による環境リスクを低減するために様々は方向から法規制が強化されつつある現在である。今回のパネルディスカッション「大学における有害化学物質の安全管理」の一つに、新たにPRPT(環境汚染物質排出・移動登録)なる法律が近々導入されることについて少し述べる。
PRPTは化学物質を中心とする環境汚染物質を事業者が自主的に管理することを促進するためにOECDが加盟国に導入を勧告しているものである。環境汚染の恐れがある化学物質の環境中への排出量または廃棄物としての移動量を登録し公表する仕組みである。これに関して、我々大学等の研究機関においても、多様な化学物質を扱っているだけに、当然ながら
PRPT制度の対応について検討していかなければならない。まず、大学の次項目の把握する事が求められる。
1) 化学物質の環境への排出量 2)廃棄物としての移動量 処理方法、処理量、リサイクル量
3) 排出量削減対策、汚染防止対策
これらの項目を把握するには大学の場合、各部局での化学薬品の使用量や管理状況を知る必要がでてくる。このことから各大学で化学物質の管理体制をいかに整備するか検討する必要がある。今回名古屋大学では、化学物質管理システムが行われていた。具体的には学内に存在する化学物質の種類、総量、総数を把握することを目的として作られた。各講座の管理責任者が化学物質の新規購入に管理かシステム下にある各講座の化学物質リストに登録し、そこで、ID番号(ラベル)の発行を受ける。リストは定期的に見直され、保管量、使用完了、譲渡希望、破棄希望のデーターを更新する。管理システムでは、ID番号により学内の化学物質を一元的に管理する。さらに、登録データーにより、大学内にインプットされた化学物質の量、種類、使用状況、滞留時間、死蔵率、再利用の可能性、破棄率廃棄状況等を調査することができる。これは、こういうことができる大学での話になると思うが、いずれにしろ大学内の化学物質の管理体制をいかに整備するか検討する必要があることは、まぬがれないようである。
第15回廃棄物処理技術分科会
日時 平成11年7月22、23目
場所 理化学研究所鈴木梅太郎記念ホール
7月22日
あいさつ 大学等廃棄物処理施設協議会会長 高月 紘
文部省大臣官房文教施設部指導課専門員 梶川 勇
特別護演 「生分解性プラスチック産業への期待」
理化学研究所主任研究員 土肥 義冶
一般講演
「ダイオキシン対策を施した長崎大学有機系実験廃液処理施設の概要」
日本電気環境エンジニアリング株式会社 ○城 義信
長崎大学環境保全センター 田平 泰広 ・石橋 康弘
「京都大学における宣金属含有廃液処理について一分析データからの検討一」
京都大学環境保全センター ○本田 由治・高月 紘
「予備酸化後遺元共沈分離/黒鉛炉原子吸光法による無機系廃液
および処理水中の全セレンの定量」
筑波大学実験環境管理室 ○柏木 保人・国府田 悦男
「大学における資源循環システム」 東京大学環境安全研究センター ○横山 遣子
懇親会
7月23日
特別講演「老化と痴呆:アルツハイマー病における神経細胞死」
理化学研究所脳科学総合研究センターチームリーダー 高島 明彦
展望講演
「大学におけるエネルギー消費動向の解析」 徳島大学総合科学部 伊永 隆史
プロジェクト報告
あいさつ 大学等廃棄物処理施設協議会副会長 浜松医科大学 松島 肇
見学会 理化学研究所加速器施設
今回の分科会は理化学研究所で行われた。近い将来、文部省と科学技術庁とが一緒になって文部技術省となることから、大学等廃棄物処理施設協議会は一足早く、お互いの立場が理解できたのではないかと、思った。昨年以来、毒物カレー事件、薬品の不法販売、毒物混入事件等々、薬品の管理にはくたびれる日々である。気の毒に理化学研究所においても、マスコミに騒がれ、協議会の当日は、敷地内に入るときには警備の人に、身分をしっかり確認された。さて、協議会の内容にふれると、昨年からダイオキシン対策として、長崎大学は有機系廃液処理施設の改修工事が終了し、ダイオキシン濃度の測定がおわり、燃焼温度の高温化、滞留時間ダイオキシン吸着塔の設置により、新設の焼却炉の一番厳しい濃度基準を十分満たすものになったとtの報告があった。特別講演では、「生分解性プラスチック産業への期待」と「老化と痴呆:アルツハイマー病における神経細胞死」が理化学研究所の研究員からホットな話を聞いた。「生分解性プラスチックについては、本来は分解しないで欲しい材料としてプラスチック製品がある。しかし、多量の廃棄物としてでるプラスチックについてはどのように処理処分するかが今後の課題である。従って、グリーンプラ生産においてはプラスチックの生産原料として、再生可能なバイオマス資源や炭酸ガスを用いることです。21世紀は生物の生産機能を利用して、再生産可能な炭素源からグリーンプラを生産する新しい産業が大きく発展することを期待しています。と講演者は熱っぽく講演されていた。見学会では、理化学研究所では、イカが飼われているを著者は初めて知った。ご存じのようにイカは神経が太いので研究に適しているそうである。それで、イカの飼育が必要となのです。ついでに、神経が太い人ほど神経質だそうです。従ってイカは神経質である。当初、イカの飼育は難しく飼育できるまでには3年間も原因を探すのに時間がかかったお話を聞いた。後一つ、脳の話であるが、脳は目的を探して、それを解決するための手段を見つけるために動くということである。目標が達成されるとわかると、急に活動が鈍るそうです。従って、常に到達できそうな高い位置に目標をおいて物事を行うことが脳を活性化させておくことだそうです。