研究科長挨拶
 
 




               





 

平成192007)年4月から、山口大学大学院連合獣医学研究科長に就任しました田浦保穗です。私は大学院では、臨床獣医学連合講座で臨床免疫学を開講しています。専門は、獣医外科学や獣医放射線学及び獣医麻酔学等ですので、今後、皆様と一緒に研究できたらと思います。

本研究科は、標準修了年限4年の博士課程の独立研究科として、平成2(1990)年に山口大学に設立されました。本研究科は、鳥取大学、宮崎大学、鹿児島大学及び山口大学の各農学部獣医学科と附属の動物診療施設や研究施設を母体として、既存の設置形態は維持したまま連合編成され、各大学の密接な連携協力のもとに運営されています。

本研究科の目標は、四大学が連合して、@獣医学に関する高度な専門的能力と豊かな学識を備え、A柔軟な思考力と広い視野を持ち、B社会の多様な方面で活躍でき、C独創的な研究をなしえ、D国際協力に貢献できる、そのような高級専門技術者及び研究者を養成することにより、学術の進歩や社会の発展に寄与することであります。

 その後、平成162004)年の国立大学の法人化に伴い、新しい4大学間の協定書を交換し、新たな連合大学院として発足しました。これまでも、精力的な教育研究実施体制の改革がなされていますが、本年度からは、社会人学生や外国人留学生等の受け入れを重視して、新たに10月入学が実施されるし、他の研究機関との連携大学院構想等も検討中です。本研究科は、西日本唯一の獣医学の博士課程であり、多くの学生が在籍し、これまで数多くの獣医学博士を輩出し、国内外で活躍されています。

獣医学は動物と人類の福祉に貢献する学問です。本年度は、四大学が連携し「人獣共通感染症の疫学実務リーダーの養成」を目指したテーマで、文部科学省の大学院教育改革支援プログラムに申請しました。文部科学省の教育研究方針のキーワードは、@大学院教育研究の充実、A国際化、Bネットワーク等であり、さらに、本年61日に出された教育再生会議の第二次報告:V−提言3においても、世界トップレベルの教育水準を目指す大学院教育の改革−「国際化」、「個性化」、「流動化」―体系的・組織的な大学院教育の徹底、国内外に開かれた入学者選抜、世界トップレベルの大学院形成、学生の経済的支援、が強くうたわれています。それらは、正しく本研究科のポリシーとオーバーラップするものであり、研究の高度化や専門化等のために鋭意取り組んでいます。

山口大学の理念は、「発見し・はぐくみ・かたちにする 知の広場」です。松山初代学長も入学式で、「真理を追究し、これを応用して、社会に貢献する基礎を培うことと、人格修行の場とされたい」と挨拶しています。動物と人類のより良い福祉社会の実現を目指し、連合獣医学研究科で自分の可能性にチャレンジする精神で、私達と一緒に研究してみませんか。

2007年4月




チャレンジ精神
   
 
    連合獣医学研究科長
         田 浦 保 穗