HSF1凝縮体について解説しました


HSF1凝縮体と熱ショック応答

藤本充章、中井 彰 
実験医学 42 (13), 2022-2028, 2024. (2024年8月号)

ヒトの細胞では,熱ストレス条件下でDNAに結合したHSF1をハブとする核内の凝縮体が液−液相分離によって形成される.1つはサテライトⅢ DNAリピートをもつセントロメア近傍領域の大きな核内ストレス体であり,もう1つは熱ショックタンパク質の遺伝子領域の微細な転写凝縮体である.それぞれが転写誘導を担うとともに互いの凝縮体形成と機能を調節する.さらに,さまざまなストレス条件下でのすべての転写や転写後修飾にも影響を及ぼすことが示唆されている.本総説では、私たちの知見を含めた理解の現状を解説している。

羊土社の実験医学8月号特集「ストレス応答と相分離」の詳細ページ:

https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/book/9784758125826/index.html