熱ショック転写因子HSF1の転写複合体制御機構を解説


Regulation of HSF1 transcriptional complexes under proteotoxic stress.

Mitsuaki Fujimoto, Ryosuke Takii, and Akira Nakai.  
BioEssays 2023. DOI: 10.1002/bies.202300036 (First published April 24)

私たちは10年以上にわたり世界に先駆けて、タンパク質毒性ストレス応答と密接に関連する哺乳動物細胞のHSF1転写複合体解析を行ってきた。熱ショック遺伝子の転写調節には、翻訳後修飾を介したストレス誘導性のHSF1複合体形成、クロマチン構造の変動、そして相分離による凝縮体形成が関連している。これらの転写複合体の制御機構は神経変性疾患やがんなどの疾患の病態と密接に関連しており、治療ターゲットとしても注目されている。本総説では、私たちの知見を基盤とした理解の現状を解説している。

論文:http://doi.org/10.1002/bies.202300036

雑誌:https://onlinelibrary.wiley.com/journal/15211878