Katiyar君が学位を取得しました
Arpit Katiyar君(インド人留学生)が2020年9月に医学博士の学位を取得しました。
学位論文は「哺乳動物細胞のミトコンドリア不良タンパク質応答におけるHSF1の役割」(EFEBS Open Bio誌に掲載)です。
Katiyar君は、HSF1がミトコンドリア不良タンパク質応答(UPRmt)におけるHSP60、HSP10、mtHSP70の誘導に必要であることを明らかにしました。HSP60の誘導にはHSF1のコアクチベーターであるミトコンドリアタンパク質SSBP1も必要でした。UPRmtにおいて、HSF1は核移行し、三量体を形成し、リン酸化を受けており、さらにHSF1が顕著にHSP60/HSP10プロモーター上に集積していました。さらに、ミトコンドリア機能を調べたところ、HSF1ノックダウンは、ストレス条件下でミトコンドリア膜電位と酸素消費率をより低下させました。
以上の結果は、UPRmtの際にHSF1がミトコンドリアシャペロンの誘導に必須であることを明らかにし、ミトコンドリア機能を保護することを示唆しました。