熱ストレス応答が筋修復過程を促進する(豊橋創造大−医化学分野)

S. Nishizawa, T. Koya, Y. Ohno, A. Goto, A. Ikuita, M. Suzuki, T. Ohira, T. Egawa, A. Nakai, T. Sugiura, Y. Ohira, T. Yoshioka, M. Beppu, and K. Goto. Regeneration of injured skeletal muscle in heat shock transcriptional factor 1-null mice. Physiol. Rep. 1, e00071, 3013.

熱ショック因子HSF1は温熱ストレスだけでなく生体の様々なストレスへの適応に重要であることが明らかになってきた。今回、豊橋創造大学の後藤勝正教授らは、山口大学医化学分野との共同で、蛇毒のカルヂオトキシンに曝された後の筋修復過程を調べた。その結果、HSF1の欠損は筋修復過程の遅延を招くことが明らかとなった。同時に、Pax7-positive サテライト細胞の減少と炎症性サイトカイン産生の増加を伴っていた。これらの結果は、HSF1活性の増強が筋修復過程を促進することを示唆している。