第9回生体恒常性とストレスセミナーを開催しました

第9回生体恒常性とストレス応答セミナーが、2011年6月10日(金)に山口大学医学部総合研究棟8階セミナー室において開催されました。今回は、岩井 一宏先生(大阪大学大学院医学系研究科・医化学・教授)をお招きし、「超直鎖状ポリユビキチン化-慢性皮膚炎、免疫異常などに関与する新たなシグナル伝達機構」という テーマでご講演いただきました。講演の前半部では、タンパク質分解の基本的なしくみからがん化等の疾患や治療薬との関連を分りやすくお話しされました。後半では、最近、Nature誌に発表された、超直鎖状ポリユビキチン化の発見の経緯から、その炎症反応における重要性を明らかにした過程を説明されました。広い視野で、論理的に研究を展開させている様子が大変良く分る内容でした。講演の後は、研究内容から一般的なタンパク質分解まで、多くの質問がありましたが、現状を分りやすく説明されました。参加された多くの聴衆に、タンパク質の恒常性の重要性を強く感じていただく良い機会となりました。

(主催者)