新川氏が学位を取得しました

 

新川豊英さんは、製薬会社に勤務しながら、大学院生として夜と休日を使って実験データを積み上げ、平成24年3月に医工学博士を取得しました。研究テーマは、「熱ショック因子HSF2の役割を明らかにする」ということで研究をスタートしました。HSF2は、発見から20年もの間、その役割については全く明らかにされていませんでした。HSF2遺伝子欠損細胞及びマウスの作製と解析を行い、タンパク質ホメオスタシスに必要で、タンパク質ミスフォールド病の進行を抑制することを結論づけました。本研究は大きなインパクトがあり、MBoCハイライトに選ばれ、米国細胞生物学会ニュースレターでも紹介されました。

 

HSF2は生理的な熱ストレスやポリグルタミンタンパク質存在下でのタンパク質ホメオスタシスに必要である

T. Shinkawa, K. Tan, M. Fujimoto, N. Hayashida, K. Yamamoto, E. Takaki, R. Takii, R. Prakasam, S. Inouye, V. Mezger, and A. Nakai. Heat shock factor 2 is required for maintaining proteostasis against febrile range thermal stress and polyglutamine aggregation. Mol. Biol. Cell 22, 3571-3583, 2011.