トラウマ


西澤哲(1997)の「子どものトラウマ」(講談社現代新書)によれば、
トラウマ以下のように説明されています。
「自分が予想もしていなかった事態に遭遇したり、もしくは取り返しのつかないようなミスを犯してしまったことに気づいたとき、その経験は、その人にとって一種の「異物」となる。その出来事に出くわすまでにその人が持っていたものの見方や考え方、つまり認知的な枠組みとは相容れない異物となる。こうした異物が心に入り込んだとき、心はなんとかしてその異物を消化して、既存の認知的な枠組みのなかに取り込もうとする。この、異物を取り込もうとする努力は、たとえばその体験を何度となく思い出すという形で、もしくは他者に繰り返し話をすることによってなされる。」
 このトラウマが話題になったのが、あの阪神淡路大震災ですね。震災が人の心に深い傷を残しました。そのような心の傷による障害をPTSD(心的外傷後ストレス障害)と呼んでいます。